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The Blend Art Exchange Program 03 | None Asunder | Fabian Hammerl

The Blend Art Exchange Programで11月から大阪に滞在してきたドイツ人写真家ファビアン・ハメルの展覧会を、FLAG studioで開催します。滞在中3回目となる本展では、都市空間をテーマにしたハメルのThings As Theyシリーズをベースにしたインスタレーションを中心に展示。彼が出逢った場所とそこでの彼自身の感情との関係について深く掘り下げたリサーチについて、写真的に検証します。None Asunderは、ハメルの過去の作品と大阪でのレジデンスのなかで撮影されたポートレートとを映像作品を組み合わせた展覧会。フィクションとドキュメンタリー、親密さと距離など、相反する意味を包含する作品を組み合わせ、来場者をそれらをつなぐ行為に誘います。本展では、ハメルの個人的な視点に加え、滞在中にコラボレーションしたアーティスト米子匡司と辺口芳典とのコラボレーション作品も展示されます。

主催|The Blend Inn & Studio|enokojima A&L/FLAG studio 
後援|文化庁アーティスト・イン・レジデンス支援事業|ドイツハンブルグ文化局
協力|株式会社いとうともひさ|辺口芳典|米子匡司

ファビアン・ハメル 1971年生まれ。写真家。ドイツ・ハンブルグを拠点に活動中。シリーズ ‘Things As They‘ において、ファビアン・ハメルは都市空間をさまよい、さすらう。出発地点を決めて歩き始めるものの、次第に方向感覚を失い、また日々の生活を導いてくれるサインや記号への意識を失ってゆく。目的もないまま長い時間さまよい歩いている間に撮った写真の数々は、その場所に残る住人の面影にゆり動かされた写真家自身の感情の機微の記録である。 彼の写真で描かれているのは、人口密度の高い都市という場所の普遍的な特徴と、計画的開発のなかで予期されず生まれ、未完成のままになっている都市の周縁、また空間に内在される矛盾した利害関係だ。それぞれのモノの構造の中に情緒を読み取ることによって、実際の地理的環境と人間の心境的側面の相互関係が立ち現れてくる。 空間描写に関しては非常に精密であるものの、ファビアン・ハメルの写真は決して都市の捉えにくさを否定しない。むしろ写真に反映されているものは都会的空間のうつろいやすさだ。ファビアン・ハメルにとって、家屋や道路、配線、家具、植生の構成するかたちは、それ自体では完結しないストーリーのようなものである。写真に写し取ることで彼自身のストーリーをその空間に織り込み、現実と想像の境界線は曖昧になる。人物は不在ながらも、彼の写真には個人個人のストーリーが多重に含まれている。そして写真の鑑賞者もまた自分自身を重ね合わせて、写真の中の未完のストーリーを完成させる。