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みちのくがたり映画祭 -「語り」を通じて震災の記憶にふれる-
「ちかくてとおい」©大久保愉伊

みちのくがたり映画祭 -「語り」を通じて震災の記憶にふれる-

東北に暮らす人々の”語り”に耳を傾けながら、記録し続ける映画監督・作家たちの作品を紹介する「みちのくがたり映画祭」をフラッグスタジオで開催します。

【上映作品】


「波のした、土のうえ」
(2014年/映像作品/カラー/67分)
出演:阿部裕美、鈴木正春、紺野勝代、瀬尾夏美

津波を受けた沿岸の町、「陸前高田」で出会った人びとの言葉と風景の3 年8 ヶ月の記録を、物語を起こすように構成している。映像作品は、この町に暮らしていた人と小森瀬尾の協同による作品。被写体となる地元住民の方に繰り返しインタビューをしたものを、瀬尾が物語に起こす。その物語をもう一度ご本人にお返しし、ご本人が訂正や調整、書き換えを行いながら、朗読をする。書き直しと朗読を繰り返した声と、この町の風景を重ねるように、小森が映像を編集していく。

小森はるか+瀬尾夏美 こもり・はるか+せお・なつみ
映像作家の小森と画家で作家の瀬尾によるアートユニット。2012 年より大津波のあとの陸前高田市に暮らしながら、風景と人びとのことばの記録を軸に制作を始める。2015 年からは仙台市在住。現在は、展覧会「波のした、土のうえ」「遠い火|山の終戦」を全国各地に巡回中。


「ちかくてとおい」
(2015年/ドキュメンタリー/カラー/53分)

津波で大きな被害を受けた岩手県大槌町。かつて町があった場所は、かさ上げ工事のために土に埋もれてしまう。この町で生まれ育った映画作家は、震災後に生まれた姪へ向けて、彼女が大人になる頃には見れなくなる風景について、映画で伝えようとする。

大久保愉伊 おおくぼ・ゆい
映像作家。1986 年岩手県大槌町出身。成城大学芸術学科に入学後、映画研究部に所属し映画を作り始める。東日本大震災の被災地である故郷を記録した『槌音』(2011) は、山形国際ドキュメンタリー映画祭2011 やキューバ新人監督映画祭などで上映され、日本映画復興会議奨励賞を受賞。 同じく故郷を記録した『ちかくてとおい』(2015)は山形国際ドキュメンタリー映画祭2015、ニッポンコネクション2016(フランクフルト)で上映された。以後も故郷を記録し続けている。


「なみのこえ 気仙沼編」
(2013年/ドキュメンタリー/カラー/109分)*with English subtitles

酒井耕・濱口竜介の共同監督による東北記録映画三部作 第二部。『なみのおと』から一年。新地町と気仙沼での対話が記録された。 「被災者」の声ではなく、現実にそこに生きる「一人ひとり」の声として。百年後、私たちは死者であり、この映画は「死者の声」になっているだろう。ここに収められた彼らの声と、今は聞く事のできない波に消えた声が、百年後の未来で繋がっていることを祈って、この映画『なみのこえ』は撮られている。『なみのこえ 新地町』『なみのこえ 気仙沼』の二編構成。


「うたうひと」
(2013年/カラー/120分)*with English subtitles
出演:伊藤正子、佐々木健、佐藤玲子、小野和子[みやぎ民話の会]

酒井耕・濱口竜介の共同監督による東北記録映画三部作 第三部。古来より口伝えで人々に受け継がれてきた民話。奇想天外な物語のみならず、「語り手」と「聞き手」の間に生まれる独特の場が、 創造的なカメラワークによって記録され、スクリーンに再現される。背景となった人々の暮らしと共に語られることで、先祖たちの声が甦る。物語の考察なども含め十数話を収録。映画と民話の枠を超えた、新たな伝承映画が誕生した。

酒井耕 さかい・こう
1979年長野県生まれ。映画監督。現在の活動拠点は東京。東京農業大学在学中に自主制作映画を手掛け、卒業後、社会人として働いた後、2005 年に東京藝術大学大学院映像研究科監督領域に入学。修了制作は『creep』(2007 年)。『ホーム スイート ホーム』(2006 年)。震災後、濱口竜介氏と共同で 東北記録映画三部作を監督。現在は、仙台で民話の記録活動を続けるほか、地域の映像アーカイヴ活動に関わっている。

濱口竜介 はまぐち・りゅうすけ
1978年神奈川県生まれ。映画監督。現在の活動拠点は神戸。東京大学文学部 を卒業後、映画の助監督やテレビ番組のAD として働いた後、2006年に東京藝 術大学大学院映像研究科監督領域に入学。修了制作は『PASSION』。劇映画 としては『親密さ』(2012)、『不気味なものの肌に触れる』(2013)を監督。震災後、酒井耕と共同で東北記録映画三部作を監督。『ハッピーアワー』(2015)は第68 回ロカルノ国際映画祭・国際コンペ部門最優秀女優賞、芸術選奨新人賞受賞ほかを受賞した。

【上映スケジュール】

3/2(木)
13:00-「なみのこえ 気仙沼編」
15:20-「うたうひと」
18:00-「ちかくてとおい」
19:20-「波のした、土のうえ」※上映後に小森はるか+瀬尾夏美トークあり

3/3(金)
13:30-「うたうひと」
16:15-「波のした、土のうえ」
17:50-「ちかくてとおい」
19:10-「なみのこえ 気仙沼編」

3/4(土)
11:45-「うたうひと」
14:25-「ちかくてとおい」
15:40-「波のした、土のうえ」
17:15-「なみのこえ 気仙沼編」※上映後に酒井耕、小森はるか+瀬尾夏美トークあり

※各回入替制/ 受付・入場開始は各上映開始の15 分前 ※ブルーレイ上映

【お問合せ先】
みちのくがたり映画祭事務局 michinokugatari@gmail.com
本映画祭は、「身体を通じて震災の記憶に触れ継承するプロジェクト/砂連尾理パフォーマンス公演『猿とモルターレ』」(3月10日[金]~11日[土]@茨木市市民総合センター)の連携事業です。

[主催]一般社団法人アーツグラウンド東北
[共催]A&Lマネジメント(DECOBOCO)
[助成]大阪市
[協力]一般社団法人サイレントヴォイス